10月10日、11日には、香川県観音寺市豊浜町の八幡神社秋季例大祭、通称「ちょうさ祭」に行ってまいりました。ここは故大平正芳元総理の故郷で、大平記念館があります。また、香川県といえば、讃岐うどんの本場です。香川の人は、いつでも必ずうどんを食べるそうです。高知県で、フランス料理やイタリア料理のオードブルに、カツオのたたきが出るのと同じだという話です。
最近、「秘密のケンミンSHOW」という日本テレビの番組を見る機会がありまして驚いたことは、私の知らない奇習が日本の地方にはたくさんあることでした。私たちが不思議と思っている、徳島県ではお刺身や味噌汁にカボスをかける、なんていうのは、ちっとも不思議ではないということだそうです。江戸時代のように日本国中閉鎖していた時代に、かわった伝統ができたのかもしれません。しかしよく聞いてみますと、おかしいことは、明治以降外国から入ってきた目新しいことが若干違った形で行われ、それがその地方の伝統になった例も少なくないようです。
ともかく今年一番驚いたのは、大分県日田市で、鶏の足を軽く油で揚げ、蜜をつけてしゃぶるというものがあったことです。見た目はグロテスクで、食べるところは足の皮だけです。そこにコラーゲンがあるというのですが、それだけならサプリメントの方が効果があるのではないかと思うのです。
それに比べれば、毎回うどんというのは、インドで毎食カレーより普通かもしれません。ただ、讃岐うどんの中には、コシが強すぎて噛むのに時間がかかり過ぎるものがあります。しかし、うどんの味はしっかりと伝わってきます。聞くところによりますと、香川県は小麦の大産地ではないそうで、どうしてうどんが名物になったのか、概ねの香川人にはわからないそうです。
豊浜には「ちょうさ祭」を見に行ったのですが、1台の価格が平均1億円もするちょうさ(太鼓台)が、ひとつの町に2千台もあるのです。それがお祭り広場に勢ぞろいして、「担ぎくらべ」では、100人ほどの担ぎ手によって腕で差し上げられるのです。「ちょうさ」の豪華絢爛さもさることながら、その勢いに息をのむほどでした。
今週も、その他2つの地方講演と、10を越す会議をこなしました。それでも、夏前に比べると楽なのは、先月と今月とエジプトへ行っていないせいでしょうか。でも、11月早々にまた行きます。