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3月18日(火)、福岡のRKB毎日放送の『今日感テレビ』に生出演しました。約3時間の社会情報番組ですが、いわゆるワイドショーってものです。
中身は街の話題やグルメ、ファッション、芸能なんでもありのものです。が、その中にひとつだけ、硬派のものとして「マンスリー作治」というコーナーを作ってもらいました。
基本的には政治・経済・社会ネタを私独自の切り口で解説するというものです。今回のテーマは「佐村河内氏と小保方氏騒動に思う」ということでした。
ここに台本を載せましてこのコーナーの内容を紹介したいと思います。
【今日感テレビ・マンスリー作治 3月18日用台本】
テーマ:「佐村河内氏と小保方氏騒動に思う」
川上:佐村河内氏のゴーストライターの件。そして理系女子の快挙と思われた小保方さんのSTAP細胞の論文疑惑と。二つは全然違う話ではありますが、なんか両方ともだまされたような気がするんですが、先生はこの騒動をどうご覧になっていますか?
※ゴーストライターは良いか悪いか
吉村:まず「ゴーストライター」は良いか、悪いかと言えば、悪いでしょう。しかし、自分が考えたこと、体験したことを世に知らせたい、問いたいという場合、テレビやラジオのように話せる場合はいいですが、文章にして本の形で残したいと考えますよね。でも、文章や表現法が、今回の場合は作曲だったわけですが、稚拙だった場合、自分だけでできない人も多いでしょう。そこで共著者として名を出して代表者を立てることはあり、この場合、単名の方が売り易いので代筆者は陰に隠れて金で解決します。
川上:その場合は基本的なオリジナリティーは書きたい人が持ってるけれども、表現手段が下手なので誰かうまい人に頼むと言うことですね。
吉村:ただ、代筆者は文章力に長けているが、体験も考えも名もないため、本を出せず、食う為にやむなく代筆を職としている場合が多いですね。
川上:そうした背景からみて、佐村河内氏のケースはどう見たらいいのでしょう。
※過剰な演出は良くない
吉村:耳が聞こえないとか、障害者を使うとか、演出が過剰で物の本質(作品の質)を見る前に演出で惑わしたことが一番の問題だったと思います。よって、あってはならないことです。
川上:小保方さんのSTAP細胞の論文疑惑はいかがでしょう?
※STAP細胞論文は撤回すべき
吉村:STAP細胞の件は、小保方晴子氏の論文の疑義は論外とし、科学的に実証されるかどうかで評価は違ってくるので、まだ結論は出せない状態です。ですが、発表論文の中でやってはならないことを多くやっていることと、無断借用が多々あり、論文の体をなしていないので、まず、論文の撤回をすべきですね。
川上:先生もエジプト考古学で多くの学生や研究者を指導されていますが、論文というのは学術研究者にとっては非常に重い存在なんでしよう?
※今後の課題
吉村:論文はその分野の研究者にとって命の次に大切なもの。今回、STAP細胞という存在は別に議論されるべきもので、これが成し得なければゴーストサイエンスというより詐欺である。厳罰に処すべきと思われる。
川上:他にもこうしたケースがあるかもしれないという話にもなってきましたが?
吉村:こういうことを指摘されない為には、原稿を自筆で書くと監視役をつけるとか、抑止力を働かせる必要があるが、基本は当事者の「倫理観」と考えるべきでしょう。ではどうしてこういうこがおきるのかと言いますと、作家にしても科学者にして自己顕示欲と物欲(儲けたい気持ち)、それと有名になりたい気持ちが強く働いていると思われます。それと科学者の場合、新発見をすると国から多大な補助金が出てもっといい研究が出来るという考えがあると思います。
川上:マンスリー作治のコーナーでした。
というわけです。いろいろな考え方があると思いますが、以上は私の考えです。
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