今年の日本の祭りは27か所観にいくところがあります。単純に試算しましても1か所に、1泊2日かかるとして、54日祭り三昧ということになります。第1回目は奈良の吉祥草寺の大とんど祭りでしたが、その後約4か月なく、少し体や気持ちがなまっていたところ、いよいよ第2回目は奥州(岩手県)平泉の「春の藤原まつり」で再開されました。これから祭りがどっと始まります。やはり祭りは春から夏なのでしょう。
この藤原祭りは兄頼朝から疎まれ、追い払われた義経が平泉に逃れたことを記念した祭りです。5月1日から5日までの5日間行われますが、クライマックスは5月3日の義経公東下り行列です。毎年義経公には有名なタレントがなり、それを目当てに20万人近い人が来ます。今年は五十嵐隼人さんとのことです。藤原秀衡公には花巻市長がなり、総勢91名の行列になります。ご存知のように平泉は昨年の世界遺産登録が果たせず、再度、2011年にトライするため、町中が燃えています。私個人としましては、このユネスコがした決定に疑問を感じています。何か他に意図があったとしか思えませんが、これによって平泉の人たちの気持ちがひとつになったこと、日本政府がOKしたからといって棚ぼた式になれるのではないという緊張感が出たということで収穫があったと思います。
さて、祭りの当日(私は5月3日のクライマックスの義経公東下りの行列を見ました)天気は曇りで、祭りには良い天気でした。カンカン照りですと、鎧兜をつけている武者はたまならく暑いですし、見物している方としましても、日よけのない沿道に立っているのですから苦しいのです。朝、中尊寺から出た行列は一旦毛越寺で昼食をとり、午後から毛越寺の庭園にあります池で、龍の頭が舳先についている船に乗って遊覧しながら舞を観た後、いよいよ義経公東下り行列の本行列が中尊寺に向かうのです。その時、傾斜の急な月見坂を牛が御所車を引いて登ることができるかが勝負だそうで、過去には登れなかった牛もいたそうです。そういう牛は食べられちゃうのかしらなどと(前沢牛なので)心配している観客もいましたが、今年も無事2頭とも登りきりました。1頭は6回目のベテランで800kgも体重があるので心配しました。牛使いの方に聞きましたら、毎日トレーニングをしているそうです。というのは、この牛は一年に1回、このお祭りのときだけしか働かないのだそうです。そして、午後三時半には行列は中尊寺に無事戻り、全てが終わりました。心配された天気も曇ったままで無事に終了。今年は見物客が若干少なかったのは平泉が世界遺産になれなかったからではないかと嘆いている人がいましたが、そんなことを気にする必要はないと思うのです。
長野の雪祭りに行ってまいりました
「ダイドードリンコ日本の祭り」の2012年のひとつ目の祭りで、1月14 続きを読む…