王の内臓が入ったカノポス壷を収納する箱で、ミイラの形状をした黄金の小型棺が4つおさめられている。その中に、防腐処理をほどこした王の内臓が保存されていた。
角には、カノポス厨子同様に、イシス、ネフティス、ネイト、セルケトの、4人の死者の守護神が高浮き彫りされている。目は黒く彩色され、両腕をのばして死者の内臓を守護する姿勢をとっている。
箱の内部は、浮き彫りされた方解石で4つに仕切られ、ツタンカーメンとおぼしき王の頭部をかたどった優雅なふたでおおわれている。内部を4つに仕切る構造は、他に見られない特徴である。