モーゼが十戒を授かったと言われるシナイ山は、別名モーサ山とも呼ばれている。標高2285m。
古王国時代からトルコ石や銅の産出地として知られ、遠征隊がしばしば出向いている。
また、聖なる山として古くから多くの巡礼者が訪れ、頂上にはユダヤ教の礼拝堂とイスラーム教のモスクが建つ。麓のセント・カテリーナ修道院は、高さ11mもの城壁に囲まれ、約1600年にもおよぶ歴史をもつ。
シナイ山頂へは、修道院の裏手の山道から早朝出発するか、夕方登頂して山頂で夜を明かし、御来光を拝むのもよい。3750段の階段が設けられ、登頂には約3時間はかかる。朝焼けの中、幾重にも折り重なるシナイの山並みは、まさに荘厳の一語に尽きるだろう。