ルクソールの南約108kmの西岸にあるエドフには、プトレマイオス朝時代に建てられたホルス神殿がある。近年の調査で初期王朝時代の遺構も見つかり、ホルス神殿の起源がかなり古い頃まで遡ることがわかった。
現存するホルス神殿は、プトレマイオス朝期の神殿の特徴である調和の取れた構造となっているが、完成までには130年ほどの歳月が要された。
幅137m、高さ36mの第1塔門は、カルナク・アメン大神殿の第1塔門に次ぐエジプト第2位の大きさをもち、また列柱室の入り口の両脇には高さ約2mのハヤブサ姿のホルス神像が立ち、上・下エジプト統一の象徴としての二重冠を戴いている。