中王国時代第12王朝のアメンエムハト3世は、ハワラとダハシュールにピラミッドを築いた。ハワラのピラミッドは、底辺部の1辺の長さ100m、高さ58m。外側を覆っていた石灰岩の化粧石は、ローマ時代には既に持ち去られてしまった。現在は、日乾レンガ(泥レンガ)がうずたかく積まれた小山のような状態である。
ギリシアの歴史家ヘロドトスが記した『歴史』によれば、ピラミッドの南側には、かつてギリシア人たちがラビリントス(迷宮)と呼んだ葬祭殿が造られていたらしい。ラビリントスには24の中庭があり、部屋数は1500室にも及んだという。