この時期の肖像の最高傑作の1つにあげられるほどツタンカーメンの面影をみごとに表現。
青と白のロータスの花は、エジプト美術でよく用いられるモチーフで、冥界で夜を過ごしたあと毎朝地上に昇る太陽神をつれてくる花として考えられた。
少年として表現された王の剃髪した頭は、アマルナ様式の典型的特徴を示す。肌は男性の肖像に伝統的に用いられる赤褐色であらわされた。力強い眉、イヤリングの穴のある耳、すっきりした鼻と肉厚の唇はこの王の肖像に共通する特徴である。
この彫刻は、太陽神になぞらえた王が永遠に生まれ変わることを象徴している。