カイロ・エジプト博物館の至宝であるこのマスクは重さが11kgあり、3番目の棺に入ったファラオのミイラの上に直接置かれていた。
生前の少年王の表情を見事に表現しており、理想化された顔からは伝統様式から逸脱したアマルナ時代の影響が伺われる。
ラピスラズリを象眼した横縞模様の伝統的なネメス頭巾をかぶり、額には上・下エジプトの守護神であるネクベト神(ハゲワシ)とウアジェト神(コブラ)の象徴が並べて配置され、統一エジプトの王であることを象徴。
マスクはミイラの頭部を保護し、その役割が背面のヒエログリフにしるされている。