大スフィンクス

大スフィンクス

カフラー王のピラミッドの参道横に位置する大スフィンクスは、ギザ台地で最も古い建造物である。全長57m、高さ20m、胴体部は石灰岩の岩盤から削り出し、頭部は別の場所から持ってきた泥岩や頁岩を利用して造られた。

スフィンクスとは、古代エジプト語で「永遠に生きる姿(シェセプ・アンク)」という意味で、神殿の参道の守護神や、あるいは王そのものの姿として無数に作られた。

大スフィンクスの前足の間には、新王国時代第18王朝のファラオ、トトメス4世の「夢の碑文」が建つ。まだ王子だった頃のトトメス4世の夢にスフィンクスが現れ、願い通りに砂から掘り出してやったところ、約束通り王になれた話が書かれていることによる。

スフィンクスが砂に埋もれていたのは歴史上珍しいことではなく、18世紀末のナポレオンのエジプト遠征時も、胴体は砂に埋まっていた。現在のような姿を見せてくれたのは、実に1926年のことである。


アケトスタッフ

吉村作治のエジプトピアを運営する株式会社アケトのスタッフです。